子供(幼児期~学童期)の便秘解消方法!4つのポイント

子供(幼児期~学童期)の便秘解消方法

排便のメカニズムについてまずは説明します。

私たちが口から食べたものは、食道を通り(胃、十二指腸、小腸、大腸を通過し)直腸へと送られ、便として排泄されます。

食べた物は、私たちの意識とは別に、腸が動き、直腸へ運ばれます。

送られてきた便により、(直腸の内圧が高まると)私たちは便意を感じ、便を排泄しています。

意図的に排便できる年齢1歳以降
便を我慢することができる年齢3~4歳
成人の排便型への移行できる年齢5~6歳

子供の排便に関する発達については、意識的に排便できるのは、1歳以降と言われています。そして、3~4歳で便を我慢することができるようになり、5~6歳で成人の排便型に移行します。

基礎知識としては以上となりますが、このページでは子供(幼児期~学童期)の便秘の下人と便秘を防ぐための対象方法を現役看護師の私がお伝えいたします。大人なでも使えるので是非確認してみてください。

この記事を書いた看護師

現役看護師Tabilove
Tabiloveさん
・正看護師免許

病棟看護師歴が長いですが、結婚を機に、主婦になった経験もあります。少しでもお役に立てるような記事を書いていきたいと思います。

1.子供の便秘の原因として考えられること

子供の便秘の原因として考えられること

子供(幼児期~学童期)の便秘の原因として考えられることは以下の通りです。

  1. 食生活の偏りが便秘の原因
  2. 水分の不足が原因
  3. 自律神経の乱れが原因
  4. がまんしてしまうが原因

詳しく説明していきます。

 

(1)食生活の偏りが便秘の原因

食事と排便の関わりはとても密接です。便は食べたものから形成されるため、食べたものによって体の状態が左右されることは言うまでもありません

肉や魚
(吸収が良い食べ物)
便の量は少なくなる
穀類や野菜
(残りカスが多い食べ物)
便の量が多くなる

吸収が良い食べ物ばかりを食べ、便の量が少ないと、腸の動き(腸蠕動)は起こりにくく、便秘につながると言えます。

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

腸の動き(蠕動運動)は、食べることによって促されます。普通、大腸の動き(蠕動)は、1分間に約2回というペースでみられますが、胃に食べものが入ると、便を一挙に動かすような大きな腸の運動(蠕動)が起こります。

特に大人では、朝食後に便意を感じる人が多いのはこのためです。子供も同様、朝食を欠いたりすると、この大きな腸の運動の機会を逃し、便秘につながります

 

(2)水分の不足が原因

子供は大人に比べ、体の中の水分が占める割合が多いです。また、代謝がよく、汗などで水分が奪われやすい状態でもあります。

このような理由で、便秘に関わらず、十分な水分補給が必要なのですが、体内の水分が不足していると、体は水分を体内に留めるよう、体外に排泄される水分を減らそうとするため、便が硬くなります

 

(3)便が硬いと肛門から出にくく便秘になる

便が硬いと、肛門から出にくなってしまい、便秘につながる可能性があります。また、硬い便を排泄しようとすると、肛門に痛みが伴い、その痛みを恐れて子供は排便を嫌がるようになるということもあります。

 

(4)睡眠不足やストレスが原因

子供の睡眠不足や過度なストレスにより、自律神経が乱れていると、交感神経、副交感神経の調整がうまくいかず、腸の運動のコントロールもうまくいかなくなるため、便秘の原因となります。

そのため、規則正しい生活をさせることと、なるべくストレスに感じること、感じられることを排除してあげる必要があります。

 

(5)がまんしてしまうが原因

3歳を過ぎた子供は、「便を我慢する」ということができるようになります。成長に伴い、排泄への羞恥心を感じるようになり、我慢してしまうことによって便秘になる子供もいます。

「便を我慢する」ということは体にとって良くないことであることを教えることも大事です。

 

2.子供の便秘を防ぐためには?

子供の便秘を防ぐためには?
  1. 水分補給をまめに行うこと
  2. 排便習慣をつけること
  3. バランスの良い食生活を心がけること
  4. 規則正しい生活を身につけること

以上が便秘を防ぐ方法になります。詳細を確認していきましょう。

 

(1)水分補給をまめに行うこと

子供は、喉が渇いても遊びに夢中だったりすると、水分を取りたがらないこともあります。時間をみてこまめに水分を進めるようにしましょう

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

保育園や幼稚園では、水分摂取を積極的に促してくれることが多いですが、学校に行き始めると、誰かが促してくれることも少なくなる可能性があるため、日頃から水分をまめに摂るように声をかけたり、自宅にいる間に十分に水分を取れるよう食事時や時間を決めて水分摂取を促すようにすると良いです。

 

(2)排便習慣をつけること

排便しやすいタイミングは、腸の動きが起こる食後、特に朝食後です。

朝食後にトイレにいく習慣をつけ、落ち着いて排便する時間の余裕を持てるような生活習慣を身につけて行きましょう。

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

年長児や学童は、排便をすることに恥ずかしさを覚える子供も出てくる年代であり、通園、通学後は排便を我慢してしまう可能性があります。そのため自宅での排便習慣は、便秘を予防するために大切であると言えます。

 

(3)バランスの良い食生活を心がけること

便のカサを増すことで、便秘は解消されやすく、肉や魚などの吸収されやすいものばかり出なく、吸収されない食物繊維を含む野菜などを摂るようにすると、便のカサが増えます。また、食物繊維が水分を吸収することで、更にカサが増し柔らかい便となります。

前述したように、水分もとても重要です。

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

乳酸菌も、腸蠕動を促す働きがあると言われているため、ヨーグルトなどを食事に取り入れることも便秘予防に有効です。子供はまだ自身の食生活の管理をできないため、親が管理、把握することが重要ですね。

 

(4)規則正しい生活を身につけること

睡眠不足や生活習慣の乱れは、自律神経の乱れを招き、便秘の原因となります。就寝時間を決めたり、適度に体を動かす時間を作るなど、正しい生活習慣を身につけられるよう導いていくことが大切です。

 

3.腹痛やお腹の張りがない場合の子供の便秘の解消方法

腹痛やお腹の張りがない場合の子供の便秘の対処法
  1. 水分補給量を増やすこと
  2. お腹を温めること
  3. お腹のマッサージを行うこと
  4. 適度な運動を促すこと

上記が便秘の子供の対処法となります。ただし、腹痛やお腹の張りがない場合なので注意してください。

 

(1)水分補給量を増やすこと

水分が不足し、便が硬くなり出ていない可能性があるため、水分を定期的に取るようにします。この時の水分は、できるだけ水やお茶を選択すると良いです。ジュースや牛乳は、糖分やタンパク質が含まれているため、水分として吸収される以外に代謝が必要になってしまいます。

便秘時はできるだけ素早く体内に水分を吸収させた方が良いため、水やお茶を選択しましょう

しかし、水やお茶を嫌がる場合にはジュースや牛乳など子供の好きな飲み物を適度に取り入れ水分量を確保することも手段の一つとなります。

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

一日の水分の必要量は、幼児は100ml/kg/日、学童は80ml/kg/日とされています。体重が12kgの幼児であれば一日に1200mlの水分が必要となります。起きている間に水分を摂取すると考え、この場合、1時間毎に100mlまたは2時間毎に200mlずつ水分補給を促していくこととなります。食事に含まれている水分もあるため実際には1200ml全てを飲料として飲むわけではないですが、便秘時には特にこの量を目標に水分を摂りたいですね。

 

(2)お腹を温めること

温めたタオルをお腹に乗せたり、湯船に浸かるようにしましょう。お腹を温めることで、副交感神経が働き、腸の運動が活発化するため、便秘改善につながります。温めたタオルをお腹に乗せる場合は火傷に注意してください。

 

(3)お腹のマッサージを行うこと

腸の走行に沿っておへそから「の」の字を書くように、撫でるくらいの強さでゆっくりとマッサージします。

マッサージすることで腸の運動を促す効果があります。

 

(4)適度な運動を促すこと

運動により自律神経を整え、腸の運動の活発化を促しましょう。子供に運動をさせるには、外遊びや、音楽に合わせて体を動かすことなどが有効です。

 

4.排便がなく、お腹を痛がったり、お腹が張っている子供への対処法

排便がなく、お腹を痛がったり、お腹が張っている子供への対処法

お腹を痛がったり、お腹が張っている場合は、腸が血流障害を起こしたり、便が詰まって通過障害を起こしている可能性があります。ひどくなると、嘔吐をしたり、腸閉塞(イレウス)を起こし、全身に影響を及ぼす可能性があります。

なるべく早く排泄させた方がいいため、受診しましょう。

 

3日以上排便がなく腹痛やお腹の張りがある場合は受診を

一般的に、3日以上排便がない場合は便秘とされているため、3日以上排便がなく、かつ腹痛やお腹の張りがある場合早めに受診した方が良いです。しかし、日常的な排便の頻度は人によって違います。

受診後は、医師の指示により必要に応じて下剤を飲んだり、浣腸をかけたりします。便秘が慢性化している場合は、これらを定期的に行うよう指示されることもあります。

症状がなくても、5日から一週間以上も排便がない場合には一度受診してみることをお勧めします。

 

看護師からのポイント

看護師ポイント

2、3日に1回の排便の子供もいます。そのような場合は、腹痛、お腹の張り、嘔吐などの症状の有無を重視し、症状がないようであれば、自宅でできることをしてもう2、3日様子を見てみる、症状があれば受診をするというように判断すると良いでしょう。

 

まとめ

【参考にさせていただいた文献】
日野原重明 (2004) 『系統看護学講座 専門基礎1 人体の構造と機能[1]解剖生理学 第6版5刷』 医学書院
小沢道子、片田範子編 (2005) 『標準看護学講座29巻 小児看護学 第2版増補第7刷』 金原出版

大人だけでなく、子供も悩まされる可能性のある便秘ですが、子供の便秘を回避するには、親が意識して排便環境を整えていくことが大切です。

保育園や幼稚園、学校に行ってしまうと、排便の状況を把握できなくなってしまうこともあります。排便の状況を確認するために、日頃から子供に聞くようにしたり、子供が分かりやすいよう表にシールや簡単な絵などでチェックする習慣をつけたりするのも良いですね。

子供自身も毎日チェックをすることで、自ら生活習慣を身につけるきっかけにもなります。ぜひ親子で取り組んでみてください。


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