母乳が出過ぎるリスクとは?自分で出来る対処法について

授乳している母親

「母乳が出過ぎる悩み」とは「体験者でないと理解されにくい悩み」と言えるかもしれません。

実際、母乳が出過ぎることは、想像するよりも、赤ちゃんやお母さんにとって大変なことです。

このページでは、母乳が出過ぎることで起こりやすくなる「乳腺炎」などのリスク、自分でできる対処法について解説していきます。

1.母乳が出過ぎるってどんな状態のこと?

授乳

赤ちゃんが必要とする量以上に母乳が作られ、飲みきれない状態を「母乳分泌過多症」と言います。

母乳分泌過多症を悪化させないためには「どんな徴候があるのか」知っておくことが大切です。

母乳が出過ぎている兆候

  • 母乳は溢れてくるのに、赤ちゃんがなかなか吸いつかない、吸ったと思ったらすぐ離してしまう
  • 授乳中に赤ちゃんがむせたり、咳き込んだりを繰り返す
  • いっぱい飲んだはずなのに、授乳後1〜2時間で泣いてしまう
  • 授乳直後にも、胸の張りがおさまらない、いつも胸の張りを感じてしまう
  • 何もしていなくても、服が濡れるほど母乳が溢れてくる
  • 授乳中に、逆の胸から多量に母乳が溢れてくる

「もしかして・・・」と思われる方は、これを機に自分の状態と照らし合わせながらチェックしてみてください。

2.母乳が出過ぎると乳腺炎のリスクが高まる

胸をおさえる女性

オッパイが出過ぎて、母乳がでる通り道(乳管)が詰まってしまったなどが続くと「乳腺炎」のリスクが高まります。

母乳が出過ぎていると感じているママは乳腺炎の症状や注意点について知っておくことが重要です。

乳腺炎の症状について

乳腺炎になった時、オッパイに見られる症状としては

  • 熱い
  • 押すと痛い
  • 硬い場所がある
  • しこりが触れる
  • 赤みを帯びている
  • 胸がはりついて動かすと痛い
  • 搾っても出にくい

などがあります。

また、体に見られる症状としては「寒気がする・高熱がでる・頭が痛い・関節が痛い」などです。

乳腺炎は何が辛いの?

胸に触れるだけで飛び上がるほど痛い」ことも辛いです。

それ以上に、赤ちゃんが一生懸命に吸ってもオッパイが出ずに泣く。上手く飲めず、ぐずることも、さらにママを追い詰めてしまい辛くなってしまいます。

授乳はできるけれど・・・

「乳頭に傷があって触るだけでも痛い」などの授乳困難な状況がなければ、授乳できます。

ただ、傷がひどい場合に授乳を続けると、細菌が入ったり、化膿したりすることがあるので注意が必要です。

 

3.母乳が出過ぎる時の対処法

母乳が出過ぎてしまうママの場合、

  • いつもよりオッパイが溢れてきて飲みにくそう
  • 飲んだ後なのにオッパイが痛い

と感じたら早めに対処して下さい

1番大事なことは、ほっておかない早めの対処です。自分でできる「早めの対処法」を3つ紹介します。

(1)頻回にオッパイを吸ってもらう

笑顔の新生児

基本は赤ちゃんに吸ってもらうことです。

吸わせすぎは「刺激になってしまう」「乳頭が傷つく」と言われることもありますが、ほとんど問題にはなりません。

授乳を控えた方がいい場合

ただ「乳頭が切れて血がでてきた」「乳頭の皮がめくれている」などの症状がある場合には、授乳を控え、乳頭の休息を勧めることもあります。

見極め方は「直接吸わせて我慢できるか」です。

赤ちゃんに吸われると「飛び上がるほど痛い」「泣きそうになる」場合は、一旦授乳は中止します。そうでなければ、赤ちゃんに吸ってもらいましょう。

溢れてくる場合は先にタオルにオッパイを出す

溢れてきていつもより飲みにくそうなら、先にタオルにオッパイをだしてみて下さい。

搾ると言うよりは、ゆっくり胸を動かすイメージです。その一手間により、母乳が一気に溢れ出すのを防ぎ、赤ちゃんにとってずいぶん飲みやすいオッパイになります。

看護師からのポイント

助産師ポイント

大切なのは「満腹になった赤ちゃんを起こしながらダラダラ授乳せず、赤ちゃんが欲しがるタイミングで頻回に飲ませる!」ことです。

(2)オッパイを搾る

搾乳している赤ちゃん

授乳を終え、赤ちゃんが満腹になった後も、胸のはりが辛いようなら搾乳します。

ポイントは「乳房が空っぽになるまで搾り切らない!」ことです。また、搾り方としては、軽く胸を動かす程度で十分です。できる限り乳頭刺激をしないよう、乳頭に触らないことが重要です。

ふにゃふにゃになるまで絞り切らないで

搾る量は「パンパンに入っているけど我慢できる 」くらいを目安にします。決して「ふにゃふにゃに柔らかくなる」まで搾り切らないことです。胸の張り具合に慣れてきたら、搾る量を少しずつ減らしていきます。減らしていくと、生産量は落ち着いてくるはずです。

搾り切らないと「古い母乳がたまってしまうのでは?」と心配かもしれませんが問題ありません。空っぽに搾り切ると、脳には搾った量も必要な量だと伝わってしまいます。すると、次にまた同じ量が作られてしまうのです。

(3)オッパイを冷やす

保冷剤

赤ちゃんにオッパイを吸わせた後も、痛みがある場合には少し搾乳します。その後、少し「気持ちが良いな」程度に冷やすことです。

ただし、急激に冷やすことは、乳腺を傷めたり、乳房の張り返しを起こしたりとトラブルの原因にもなるので注意が必要です。

冷やす時に使うものは?

冷やすものとしては、母乳冷却用に保冷剤が販売されています。

購入が難しい場合には、小さな保冷剤を重ねてガーゼで包んで使用する方法もあります。

看護師からのポイント

助産師ポイント

ポイントは「冷やし過ぎない!」ことです。反対に、温めると血流が良くなり、母乳がどんどん作られてしまいます。母乳が湧き出てくるときには、お風呂に入らず、シャワーにすることをお勧めします。

まとめ

「母乳が出過ぎる辛さ」は「母乳が出にくい辛さ」よりも理解されにくい所があります。

でも、母乳が出過ぎることで服が濡れたり、オッパイが飲みにくかったりと、お母さんや赤ちゃんにとっては大変なことです。また、ひどくなれば乳腺炎の原因にもなります。

母乳が出過ぎてしまう時は、早め早めの対処を心掛けるようにしてください。


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ABOUTこの記事をかいた人

jun

【大阪府/30代/正看護師免許/助産師免許】助産師として働きだし15年以上になりました。読んだ方が、「また明日も頑張ろう」と気持ちを後押しできるような記事が書けるよう、頑張ります。