子どもの花粉症への効果的な対策について

子ども 花粉症 対策

子どもの花粉症による症状は、「目がかゆい」、「鼻水が出る」、「くしゃみが良く出る」という大人と同じようなものもありますが、「鼻の下が赤くなっている」、「鼻血が出やすくなった」など、一見、花粉症とは関係ないような症状がみられるため、見逃してしまうことがあります。

そして、「風邪かな?」、「子どもの内から花粉症なんてないよね?」と思って受診すると、実は花粉症だったということが最近増えてきています。

ここでは、子どもの花粉症への効果的な対策について実際どのように行うのか、また症状をやわらげる方法などをご紹介します。

1.花粉の飛散情報に対して敏感になる

スギ花粉

花粉を吸い込んだり、洋服に付着した量が多かったりすると、それだけ症状は強く出現してしまうため、子どもと花粉を接触させないことが大切です。

そのためには花粉の飛散状況を把握し、一日の中でも花粉が飛びやすい時間はさけて外出するようにしましょう。

(1)居住地域の花粉の飛散状況を把握する

住んでいる地域の花粉飛散状況を確認し、大量に飛散しているときにはなるべく室内で遊ばせるようにしましょう。

また、花粉が飛びやすい気象条件として、

  • 晴れている
  • 気温が高い
  • 空気が乾燥している
  • 風が強い

などがあるため、このような日は長い間外で遊ぶことは避けるようにしましょう。

花粉飛散をチェックする方法として、環境省のホームページから「花粉飛散開始情報」や、「環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)」などを探し、リアルタイムな花粉情報をチェックすることができます。

(2)花粉が飛びやすい日や時間帯を知る

花粉の飛散量は、気象条件のほかにも、時間帯によって大きく変化します。

通常、お昼前後がピークとなり一旦落ち着き、日没後にまた増加するような日内変動を起こします。

だからといって早朝や夜間は大丈夫かと言えばそうではなく、時間帯に関わらず花粉が多い日もあるため、外出する際はいつも花粉対策しておくようにしましょう。

2.花粉をシャットアウトするアイテムを準備する

マスクを付ける女の子

子どもが花粉を吸い込んだり、できるだけ身体に付着させたりしないために、「花粉をシャットアウトするアイテム」を使って身体をガードすることが大切です。

花粉をシャットアウトするためには、いくつかのアイテムを準備する必要があり、それを選ぶ際には気を付けるポイントがあります。

メガネ普通のメガネでも効果はあるが、「花粉対策メガネ」は65~98%近くの花粉をカットする
マスク繊維の目の細かいものを使用することで、吸い込む花粉をおよそ1/3~1/6に減らすことができる
顔にフィットするもので息がしやすく、使い捨てできるものを選ぶ
服装表面のツルツルとした化学繊維は花粉がついても落としやすい
(表面のふわふわとしたフリースは静電気により花粉がとれにくくなるため、静電気予防の柔軟剤やスプレーを活用する)
帽子素材は綿製品で、つばの広い帽子は花粉の付着量を減らすことができる
髪型髪を長く下ろしたままにしておくと、花粉が付着しやすくなる
短く切るか、結んだり、まとめたりしておく

メガネとマスクは花粉対策で取り入れているという方もいるかもしれませんが、あまり効果が感じられないという子どもには、洋服の素材や帽子に気を付けてみてください。

花粉症対策への子どもの納得を促す

子どものためにと思ってどんなに保護者が準備・行動していても、子どもが面倒だと感じて防御行動がとれなければ意味がありません。

そのため、子どもの納得を促すようにするためには、子どもと一緒に理解しながら花粉症対策に取り組むことが必要です。

アイテムの必要性を丁寧に説明する

子どもは、マスクを付けて遊んでいると息苦しくなることで外してしまったり、メガネやぼうしをかぶるように促すと、嫌がってぐずったり、イライラして怒ってしまったりすることもあります。

このようなときは、まず、マスクなどを付ける必要性について丁寧に説明するようにしましょう。

例えば、花粉をバイキンマンに見立てて「小さなバイキンマンをやっつけよう!そのためには、このマスクで変身しておくと強くなれるよ。」など、楽しみながら話しても良いでしょう。

看護師からのポイント

看護師ポイント

子どもは自己決定させることで約束を守るようになるため、市販のキャラクターが描かれたマスクを子どもに選ばせるといった方法も効果的です。

アイテムを着けたがらない理由を優しく聞く

マスクを外したがるときには、子どもなりに着けたくない理由があるため、それを優しく聞くようにしてください。

例えば、「耳が痛くなる」という場合は、片耳を外して口元を抑えたままマッサージする方法を教えたり、綿花をゴムと耳が接触する部分にかませて使用したりすることも可能です。

時間をかけていろいろな方法を試し、子どもと一緒に楽しみながら解決していくことが大切です。

3.室内における花粉の対策方法

手を洗う女の子

日常生活の中での行動に注意することで花粉をシャットアウトすることができますが、子どもだけでなく家族全員で取り組むことが必要です。

換気窓は10cmほど開けて、内側のレースカーテンは閉めたまま(全開のときよりも1/4に減らすことができる)花粉の少ない時間帯に少しだけ換気する
カーテン自体にたくさんの花粉が付着しているため、定期的に洗濯する
洗濯物花粉が多い時期は、部屋干しにするか、乾燥機やコインランドリーを使う
玄関専用のブラシを使い、玄関の外で上着に付いた花粉を払い、その上着は室内に持ち込まず玄関にかけておく
うがい・手洗い・洗顔部屋に入る前に、皮膚や粘膜についた花粉を洗い落とす
掃除朝一番、子どもが起きてくる前に濡れた雑巾を使ってゆっくりと拭き掃除をして、花粉を取り除く
(室内に溜まった花粉は夜の間にゆっくりと床に落ちてくるため)
空気清浄機花粉除去に効果的であるため活用する

少し大変そうに感じるかもしれませんが、慣れてしまえば問題なく過ごすことができるようになります。

ポイントとしては、「徹底して花粉を持ち込まない」、「入ってきた花粉は速やかに除去する」といった2点を心がけるようにしましょう。

4.子どもの花粉症の症状を和らげる方法

花粉症に苦しむ男の子

子どもの花粉症では、鼻水や鼻血、鼻詰まりや目のかゆみなどの症状が見られますが、治療していても防ぐことができないときもあります。

そのため、花粉症の症状に対する正しい応急処置を知り、安全に対処する方法を身につけるようにしましょう。

(1)鼻を上手にかむ方法

鼻をかむときの具体的な手順は以下の通りです。

  1. ゆっくりと大きく息を吸ったら、
  2. 片方の鼻を指で押さえ、
  3. もう片方の鼻の穴から、ゆっくりと息を吐きだすようにする
    この際、鼻水をすすったり強くかみすぎたりすると、中耳炎や副鼻腔炎を起こすことがあるため注意

鼻がかめるようになるのは4歳ごろと言われていますが、3歳前後でもできるようになるため時間をかけて練習するようにしましょう。

(2)鼻血を止める方法

鼻血が出たら、まず座らせて少し顔を下向きにし、両方の小鼻をしっかりとつまんで押さえるようにします。口呼吸できないようであれば、鼻血が出ている方の小鼻だけを押さえます。

上を向いてしまうと、血液が喉から胃へと流れ込んでしまい、おう吐することがあるため、「鼻血が出たときには上を向かない」ようにしましょう。

小鼻を押さえ、この状態を5分ほどキープしたら止血できます。指を離したあとに溜まっていた血液が流れてくることがあるため、ティッシュなどでふき取るようにしましょう。

この際の出血は血液が止まるまでに流れていたものなので心配はいりませんが、10分経過しても鼻血が止まらない時には病院に電話をして相談するようにしましょう。

(3)鼻の通りを良くする方法

鼻づまりが激しいときには、蒸しタオルや洗面器に入れたお湯の蒸気を吸わせると症状が和らいでいきます。

その具体的な方法は、水で濡らしたタオルを30秒ほど電子レンジで温め、鼻全体を覆い、ゆっくりと鼻から呼吸するようにします。

また、タオルにミントなどのエッセンシャルオイルを垂らして使用すれば、さらに効果が上がります。

もしも効果がみられないときには、2~3回トライし、鼻をかむことで鼻の通りがよくなっていることを感じることができるようになります。

(4)目のかゆみを楽にする方法

目のかゆみを抑えるには、冷たいタオルでまぶた全体を覆うようにしてください。

かゆみとは血管が拡張して神経を刺激することによって起こる症状であるため、目元を冷やすと周囲の血管が収縮されて、かゆみを和らげることができます。

水道水で濡らしたタオルでも構いませんが、氷水で濡らしたタオルを絞って当てるとさらに良いでしょう。

5.子どもの花粉症に関するよくある質問

診察する女性医師と男の子

小児科の看護師をしていたときに、保護者の方から子どもの花粉症について質問された内容についてまとめました。

Q:子どもの花粉症に市販薬を使おうと思うのですが、何か注意した方がいいことはありますか?

看護師そらの
A:子どもの花粉症の場合、アレルギー反応を抑制する内服薬を中心に、その子どもの症状に合わせて目薬や点鼻薬を処方し、長期的に調整していくのが一般的です。

一方、市販の薬はそもそも長く使うことを目的として販売されているものではないため、「小児用」と記載されていても安易に購入することはやめておきましょう

それよりも、医師の処方を受けたほうが安心でき、病院で処方された薬であれば眠気などの副作用が少なく、遊びや勉強に影響することはほとんどないため、受診する方をおすすめしています。

Q:子どもの花粉症は何科で診てもらえるのでしょうか?

看護師そらの
A:かかりつけの小児科医でも大丈夫ですが、耳鼻咽喉科でも診てもらえます。

その際検査や処置があり、何度か受診することになるため、子どもが慣れているところで受診する方が良いでしょう

Q:子どもの花粉症って何歳くらいから出るのでしょうか?

看護師そらの
A:早ければ3歳くらいから花粉症の症状が見られます。

子どもの花粉症は年々増加傾向にあるため、早期治療と家庭での花粉症対策を実施して、軽い段階で症状を抑えるようにしておきましょう。

Q:子どもに鼻うがいをさせても良いでしょうか?

看護師そらの
A:子どもの耳は大人と比べて太く、短く、水平になっているため、鼻うがいの液が耳の方に流れていく可能性が高くなり、流れ込んでしまうとそこで炎症を起こしたり、鼓膜を傷つけてしまったりすることもあります。

そのため、子どもの場合はできるだけ鼻うがいをさせない方が良いでしょう。

Q:あまり薬を飲ませたくないのですが、いつ頃から花粉症の薬を飲み始めればよいでしょうか?

看護師そらの
A:以前は花粉症の症状が出てから受診、内服を始めていましたが、今では症状が出る前の早い段階から薬を始める方法が定着し、そうすることで症状が出にくくなることがわかっています。

子どもの場合、長く薬を飲ませるのは身体に良くないのではないかと、症状が強くなってから受診しようと思う気持ちも分かります。

しかし、治療が遅くなるとその分たくさん薬を使う必要があるため、花粉が飛散する前に開始することをおすすめします。

まとめ

子どもの花粉症に対する効果的な対処法については、まず花粉の飛散情報に敏感になることから始め、大量に飛散しているときには外出を避けるようにしましょう。

また、部屋に花粉を持ち込まないためには、完全防御アイテムを活用して身体や衣服に花粉が着用しないようにしますが、子どもは理解し、納得さえすれば、マスクやメガネなどを使用するようになります。

そのためには、根気強い説明と、家族と一緒に花粉予防策を楽しみながら解決していこうとする姿勢が大切です。

外から帰ってきたら玄関で花粉をシャットアウトします。さらに、こまめな掃除や空気清浄機を使用することで、効果的に花粉を除去するようにしましょう。

ここで紹介した子どもの花粉症に見られる緩和の方法は、大人でも活用することができるため、覚えておくと便利でしょう。


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