t生まれたときは小さな乳児も、1年経つとできることが増え一層子どもらしくなっていきます。
乳児が1歳の誕生日を迎えるまでには、身体も心も成長、発達します。その成長や発達のために、乳児は遊びを通してたくさんのことを学んでいきます。
しかし、遊ぶといっても乳児の月齢によってできること、できないことがあります。そこで今回は、月齢ごとに乳児の成長、発達につながる遊びをご紹介します。
0ヶ月目 赤ちゃんの遊び方 | ・毎朝、寝る前のあいさつをする ・乳児に向かってひとつひとつ声かけをする ・乳児の身体をツンツンしたりくすぐってみたりする ・手や足を優しく曲げ伸ばしする ・ママの顔を近づけたり話したりしてみる |
1ヶ月~2ヶ月目 赤ちゃんの遊び方 | ・乳児の口の動きや言葉を真似して乳児と会話する ・お散歩で外の空気に触れる ・音の出るおもちゃなどを見せながら目で追いかけっこさせる ・うつ伏せで首すわりの準備をする |
3ヶ月~4ヶ月目 赤ちゃんの遊び方 | ・カラフルなおもちゃをにぎにぎ、かみかみさせる ・立て抱きで身体を傾けてみる ・手をつないで引っ張りあいをする |
5ヶ月~6ヶ月目 赤ちゃんの遊び方 | ・ママと一緒にころころ寝返りする ・うつ伏せでおもちゃ遊びをさせる ・お友達と過ごす |
7ヶ月~9ヶ月目目 赤ちゃんの遊び方 | ・ママの真似をさせてコミュニケーションを取る ・追いかけっこをする |
10ヶ月~12ヶ月目目 赤ちゃんの遊び方 | ・指先を使っておやつを食べる ・いらない紙を丸めたり破ってみたりする ・ママとかくれんぼする ・いろんな場所を歩いてみる |
以上がおすすめの遊び方です。以下で詳しく説明していきますので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
【目次】
1.0ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

まずは、0ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)乳児は目で物事を認識することが難しい
0ヶ月の乳児は、
- ほとんど寝て過ごす
- だいたい30センチくらいの距離でもぼやけて見える
- 声や音はよく聞こえている
という特徴があります。
このような0ヶ月の乳児にママがどれだけ顔を近づけても、見た目ではママであることを認識するのは難しく、おもちゃを近くに置いても見向きもしません。
そんな0ヶ月の乳児にぴったりな遊びはお世話を通しておこなうお話とスキンシップです。
(2)看護師が教える0ヶ月の乳児におすすめの遊び方
0ヶ月の乳児におすすめの遊び方として、
- 毎朝、寝る前のあいさつをする
- 乳児に向かってひとつひとつ声かけをする
- 乳児の身体をツンツンしたりくすぐってみたりする
- 手や足を優しく曲げ伸ばしする
- ママの顔を近づけたり話したりしてみる
などが挙げられます。
道具を使わず、乳児からも期待するような反応がないため、つまらないと感じるママもいるでしょう。また、この時期の乳児は遊びを理解することはできません。
しかし、乳児にたわいもない話をしてたくさん声をかけることで、生まれる前からよく聞こえていた声が聞こえることで安心したり、朝は「おはよう」寝るときは「おやすみ」というあいさつが乳児とママの間で習慣になったりします。
乳児の原始反射は今しか見られない
この頃の乳児には原始反射というものが見られます。
例えば、
- 掌に指を置くとぎゅっと握る
- 物音にびっくりすると前にあるものに抱きつくようなしぐさをする
- ほっぺたをツンツンすると指を追って顔を動かして指に吸い付く
- 乳児を抱っこして乳児の足が床に着くようにすると歩いているように足を動かす
というような様子が見られます。
原始反射はこの時期の乳児にとっては正常の反応ですが、成長に伴って徐々に見られなくなるものです。
今しか見られない乳児のかわいらしいしぐさを感じることも、いいスキンシップになります。
2.1ヶ月~2ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

次に、1ヶ月~2ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)手足の動きが活発になり様々なしぐさが見られる
1ヶ月~2ヶ月の乳児は、
- 身体にお肉がついてくる
- 「アー」「ウー」と声を出す
- 手足の動きが活発になる
- 外に出られるようになる
- 物を目で追うようになる
という特徴があります。
この頃の乳児は少しずつ起きている間隔や、おっぱい、ミルクの間隔も空いてきて様々なしぐさが見られます。そのため、今までとはまた違った成長が見られます。
(2)看護師が教える1ヶ月~2ヶ月の乳児におすすめの遊び方
1ヶ月~2ヶ月目の乳児とのおすすめの遊び方として、
- 乳児の口の動きや言葉を真似して乳児と会話する
- お散歩で外の空気に触れる
- 音の出るおもちゃなどを見せながら目で追いかけっこさせる
- うつ伏せで首すわりの準備をする
などが挙げられます。
乳児とママの会話がはじまる
今までは泣き声ばかりだった乳児が、「アー」「ウー」と口を動かしながら声を出す姿はとてもかわいらしいです。これは言葉を話すための準備で、喉が成長してきているのです。
また、0ヶ月の頃よりも目が見えるようになってきます。そのため、乳児の口の動きや言葉を真似しているうちに、乳児の方が真似をしてくるような様子も見られるようになります。これが乳児とママの会話のはじまりです。

看護師ポイント
初めての外出は大きな音がし、目に入るものが多くてびっくりしてしまう乳児も多いです。そんなときもママが「ワンワンが鳴いてるね~」というように教えてあげましょう。
3.3ヶ月~4ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

3ヶ月~4ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)首がすわり、人見知りや夜泣きが始まる
3ヶ月~4ヶ月の乳児は、
- 首がすわる
- 指しゃぶりをする
- 人見知りをする子もいる
- 夜泣きをする
という特徴があります。
この頃の乳児は体にも筋肉が付いてきてできる動きも多くなってきます。その反面、ママの悩みにもなりやすい人見知りやぐずり、夜泣きもはじまります。

看護師ポイント
乳児はいろんなことや物を学びながら安心できる場所を求めているのです。乳児が満足するまで遊んだり抱っこをしてあげたりしましょう。そして、ママも乳児が寝ているときに一緒に身体を休めてください。
(2)看護師が教える3ヶ月~4ヶ月の乳児におすすめの遊び方
3ヶ月~4ヶ月目の乳児とのおすすめの遊び方として、
- カラフルなおもちゃをにぎにぎ、かみかみさせる
- 立て抱きで身体を傾けてみる
- 手をつないで引っ張りあいをする
などが挙げられます。
今までは、おもちゃで遊ぶ様子を見せなかった乳児も気になるものを手で持ってなめてみたり、眺めてみたりするようになります。
そうなるとママのおもちゃ選びも楽しみになります。乳児が持ちやすいお気に入りのおもちゃを探してみましょう。
スキンシップをかねて乳児の身体を動かしながら遊ぶ
身体つきはしっかりしてきて、出生時の約2倍の体重にまで成長します。すると筋肉も発達して小さな身体でも結構な力を出します。
乳児の身体を傾けたり腕を引っ張ったりするとぐいっと身体を起こし、一度握ったものはなかなか離してくれません。その力は、今度はずりばいやはいはい、歩くための力になっていきます。
4.5ヶ月~6ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

5ヶ月~6ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)乳児の生活リズムがつきはじめる
5ヶ月~6ヶ月の乳児は、
- 寝返りをする
- よく笑い、よく泣く
- 生活リズムがつきはじめる
- 離乳食がはじまる
という特徴があります。
この頃になると、お世話が楽になるママも多いでしょう。
起きている時間も長くなるため、生活リズムをつくっていくことを考えて日中を過ごすといいでしょう。
(2)看護師が教える5ヶ月~6ヶ月の乳児におすすめの遊び方
5ヶ月~6ヶ月目の乳児とのおすすめの遊び方として、
- ママと一緒にころころ寝返りする
- うつ伏せでおもちゃ遊びをさせる
- お友達と過ごす
などが挙げられます。
寝返りができるようになると、何度も何度も寝返りを見せてくれ、自慢げににこっとする表情がたまらなく可愛いです。
寝返りやうつ伏せは想像以上に筋肉を使います。そのため、ママも乳児の横でうつ伏せになっておもちゃで遊んでみたり、手足を伸ばして飛行機の真似をしたり、身体をいっぱい使った遊びを取り入れてみるといいでしょう。

看護師ポイント
ママの気分転換をかねてママ友達と一緒にお出かけをしてみてもいいかもしれません。同じ月齢の乳児同士でも、一緒に転がっていたり不思議そうに見つめ合っていたりします。
外に出て過ごすことでも日中のリズムが付いてきます。
5.7ヶ月~9ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

7ヶ月~9ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)成長の速度など乳児の個性が出てくる
7ヶ月~9ヶ月の乳児は、
- ずりばいやはいはいをはじめる
- おすわりが安定してくる
という特徴がみられます。
この頃になると乳児の個性が出てきて、同じ月齢の乳児でも成長がゆっくりな子、早い子が見られてきます。
そのため、他の乳児ができることができなくてもそれほど心配せず、遊びを通して成長を見守ってあげましょう。
(2)看護師が教える7ヶ月~9ヶ月の乳児におすすめの遊び方
7ヶ月~9ヶ月目の乳児とのおすすめの遊び方として、
- ママの真似をさせてコミュニケーションを取る
- 追いかけっこをする
などが挙げられます。
視力がずいぶんよくなり目に入るものに興味が出てきます。そのため、何とかして目的の場所に移動しようと乳児も必死です。そこで、ママとずりばいやはいはいで競争したり、転がしたボールを追いかけたりするのも良いでしょう。
乳児とのサインをつくりコミュニケーション方法を増やす
言葉を話すことはできなくても、生まれてすぐから聞いていた言葉を少しずつ理解できるようになっていきます。そこで、ママと乳児のサインをつくってみると面白いです。
例えば、「ちょうだい」と言いながら両手を前に出すサインを、その言葉を使うたびに乳児に見せます。乳児はママの真似をしながら、「こうやったら何かもらえる」ということを覚えていきます。
6.10ヶ月~12ヶ月の赤ちゃんの遊びについて

10ヶ月~12ヶ月の乳児についてご説明します。
(1)指先などの細かな動きもできるようになる
10ヶ月~12ヶ月の乳児は、
- つかまり立ちをする
- 歩きはじめる
- 指先の動きが上手になる
- 1語文が出はじめる
- 後追いがはじまる
という特徴が見られます。
この時期にも乳児によって個人差が大きいですが、今までの体全身を使った大きな動きから、細かな動きへと成長が見られるようになっていきます。
看護師が教える10ヶ月~12ヶ月の乳児におすすめの遊び方
10ヶ月~12ヶ月目の乳児とのおすすめの遊び方として、
- 指先を使っておやつを食べる
- いらない紙を丸めたり破ってみたりする
- ママとかくれんぼする
- いろんな場所を歩いてみる
などが挙げられます。
今まで手で握っておやつを食べていた乳児も、卵ボーロなどの小さなおやつを指でつまんで食べられるようになっていきます。
そのため、敢えて1粒ずつ「どーぞ」、「ちょーだい」と言いながら目の前において指を使う練習をしてみるといいでしょう。ゆっくり食べることで満足感も得られるようになります。
深追いからあえて隠れてかくれんぼをする
どれだけ集中して遊んでいても、ママがいなくなったのを察知してすぐに後追いをはじめます。後追いはママの悩みでもありますが、わざと隠れてかくれんぼをするのも良いです。
すでに歩ける乳児は足の裏にしっかり体重をかけて歩けるようになり、ずりばいやはいはいのスピードが早くなっていきます。

看護師ポイント
今までよりも足の感覚がしっかりしてきます。
家の床だけでなく、お散歩の時には砂の上、芝生の上など安全な場所を素足で歩いて新しい感覚を覚えたり、バランスが不安定になりやすい場所をママと歩いてみて歩くときの身体の使い方を学んだりするのも楽しい遊びになります。
まとめ
特にねんね期の乳児との遊びに悩むママは多いでしょう。
しかし、その時期にも乳児はこれから成長するための準備をしています。私たちが当たり前にしていることも、乳児にとってはすべてが初めてで新しい発見です。しつけや練習、さりげない声かけだけでもどんなことも乳児にとっては遊びになります。
大きな動きから少しずつ繊細な動きができるように成長する
最初は手をバタバタしているだけだった乳児は、おもちゃをつかむようになり、手を握ったり開いたり自由にできるようになり、今度は指で細かいものをつかめるようになっていきます。
しかし、その成長には数ヶ月ほどの差がありゆっくり成長する子もいれば、早い子もいます。そんな個性も穏やかな気持ちで見守ってあげましょう。
乳児が生まれたときの週数にもよりますが、もしも、あまりに首すわりが遅い、1歳を過ぎても寝返りができないなど極端に遅いと感じる場合は、小児科で相談してみましょう。
ナース・ティーチャーの記事があなたのプラスになれば、シェアお願いします。
最新情報をお届けします
Twitter でフォローしよう!
Follow @nurse_teache