妊娠中の会陰マッサージはいつから始める?効果と正しい方法を解説

妊娠中に会陰マッサージを行うことにより、会陰部が柔らかく伸びやすくなります。すると、出産時に、会陰部が裂けるリスクを回避できる可能性が高まります。

このページで妊娠中の女性に知ってほしい、会陰マッサージの方法と効果、会陰切開との関係などについてまとめてみました。

この記事を書いた看護師

助産師・看護師jun
Junさん
・大阪府/30代
・正看護師免許
・助産師免許
看護師資格を取得し、その後、助産師資格も取得しました。助産師として働きだし15年以上になり、妊活、子育てで悩むママさんを少しでも看護師・助産師目線でサポートできる記事を執筆していきます。

1.会陰マッサージを始めるのは妊娠34週目からがオススメ

妊娠34週頃

妊婦さんが会陰マッサージを行うのは、妊娠34週目頃からが良いでしょう。

妊娠34週の時期は、赤ちゃんの体重が2kgを超え、皮下脂肪もつき、ふっくらしてきます。それに伴い、お母さんのお腹もどんどん大きくなります。

恥骨に痛みを感じたり、むくみやすくなったりする時期

この時期は、恥骨に痛みを感じたり、むくみやすくなったりと、さまざまなマイナートラブルに戸惑いも増えてきます。

また、お仕事をされている妊婦さんは、産休に入る時期でもあります。そんな時期に、お産に向けて始めるのが「会陰マッサージ」なのです。

無理せず体調に合わせて行う

大きくなってきたお腹を抱えながらのマッサージは、慣れるまでは難しく感じるかもしれません。無理せず、体調に合わせて行うことが大切です。

安定期と言っても、この時期にお腹がはるなどの強い症状は、良くありません。心配なら、主治医に相談してから始めると安心ですね。

2.会陰マッサージの効果について

生まれたばかりの赤ちゃん

会陰マッサージを続けることで、会陰部は良く伸び、強くなります。

すると、出産時には以下のような効果を得ることができます。

(1)会陰の傷を小さく出産できる

出産時には、会陰部が裂けてしまうことはよくあります。これを「会陰裂傷」と呼びます。

初産婦さんの場合は特に「会陰切開」(赤ちゃんがでてくる前に予め会陰をハサミで切る処置)をしなければ、会陰裂傷を引き起こすことが多いです。

しかし、初産でも妊娠中から会陰マッサージを行っておけば、会陰裂傷しても、傷は小さく、縫合しなくて良い場合も多くなります。会陰の傷を小さく出産することができるのです。

(2)会陰切開をしても回復が早くなる

会陰切開を行った場合、縫合時には、抜糸いらずの糸を使用します。1週間ほどで自然に溶けます。溶けるまでは、多少のツッパリ感や、違和感が続きます。

しかし、マッサージにより強くなった会陰の皮膚は、早い回復力を身につけています。それは、会陰切開したとしても同じです。当然、痛みも感じますが、傷が小さく、産後の回復が早いと言う効果が期待できます。

2.妊娠中に行う会陰マッサージの正しい方法

オイルをたらす妊婦

まず、実際に会陰マッサージを始める前に、どこが、会陰と呼ばれる場所なのか、自分で確認するようにしましょう。

抵抗があるかもしれませんが、手鏡で確認してみて下さい。

(1)まずは自分の会陰について知る

会陰は膣と肛門の間の部分です。普通、何もしていない状態では、会陰部は、柔らかいと言うよりも硬いと感じます。会陰の長さは、人により長さが異なるものです。

  • 会陰の長さが長い場合・・・会陰が裂けたとき、肛門にまで及ぶリスクが少なくなります。
  • 会陰の長さが短い場合・・小さな傷でも肛門に達してしまう可能性が高まります。

ただ、長いと良い、短いと悪い、と言う考えではなく、自分の会陰について知る、というのが大切です。

(2)手を清潔にして、マッサージを始める

会陰の場所をしっかり確認できたら、手を清潔にして、以下の順序に沿ってマッサージを始めていきます(爪は長いと、膣を傷つけたり、痛みを伴ったりしてしまいますので、爪も短く切って下さい。)

  1. 指1〜2本にマッサージオイルを付ける
  2. オイルを付けた指を膣に3センチ程度挿入する
  3. 自分のカラダの手前、真ん中を中心にして、3時から9時の方向に指を動かす

コップのふちを指で伸ばすようにマッサージ

イメージは、コップのふちを指で伸ばすような感じです。始めは、ゆっくりなでる程度に行いましょう。慣れてくると、指の第1関節くらいまで挿入できるようになります。

圧のかけ方も、無理せず、徐々に強めていきます。実施頻度は、1回5分程度、週に2〜3回で十分です。

オイル選びは慎重に行うこと

会陰部は、とてもデリケートな部分です。マッサージオイル選びは、慎重に行わなくてはいけません。

お勧めのオイルは、天然由来の植物100%、動物100%などの自然なものが良いです。

馬油やオリーブ油、ココナッツオイルなど、馴染みのあるものから使用してみるのも良いですね。成分や匂い、好みに合ったオイルを探して下さい。

看護師からのポイント

助産師ポイント

姿勢は、しゃがんだり、イスに腰掛けたりしながら行うなど、取り組みやすい方法なら、どんな姿勢でも問題ありません。

また、直接マッサージすることに抵抗がある人は、コットンを利用することをお勧めします。

会陰マッサージを直接教えてほしい場合は助産師外来へ

「会陰マッサージをしてみよう」と意気込んでみたものの、いきなり自分で始めるには、少し抵抗があるかもしれません。

そんなときは、保健指導時間がゆっくりとれる、助産師外来で相談してみることをお勧めします。

私たちは、お産の時、会陰を保護することが仕事です。そんな私たちは、どんなふうに会陰マッサージするか、分かりやすくアドバイスする専門家と言うことです。

まとめ

あなたが、出産前に会陰マッサージを頑張ったのなら、ぜひ赤ちゃんに伝えて下さい。

「会陰を切りたくない」ではなく「会陰マッサージを頑張ったから、できるだけ切らずに産んでみたい」と。

きっと、赤ちゃんとお母さんの安全が確保できれば「会陰の準備ができるまで待つ」という選択をしてくれるはずです。


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jun

【大阪府/30代/正看護師免許/助産師免許】助産師として働きだし15年以上になりました。読んだ方が、「また明日も頑張ろう」と気持ちを後押しできるような記事が書けるよう、頑張ります。