不妊治療の病院選びについて!自分に合った場所を見つけるには

カウンセリングを受ける夫婦

「赤ちゃんが欲しいけどなかなかできない。病院を受診してみようかな。」と不妊治療を考え始めた場合、どのような病院に行ったらよいのか、どんな病院が自分に合うのかなど、その病院の選び方には悩むことでしょう。

そこでこのページでは不妊治療を受ける際の病院の選び方について詳しくご紹介します。

実際に産婦人科外来での勤務経験がある私のおすすめ病院の選び方、注意したい病院なども合わせてお話しますので、これからの病院選びの参考にしてください。

1.不妊治療を受けられる病院の種類

クリニックの受付

不妊治療を行っている病院.は、治療方針や費用、医師・看護師などのスタッフ、設備などのどれを取っても個々で大きな違いがあります。

不妊治療が受けられる病院は大きく分けて3つです。まずはそれぞれの特徴をご紹介します。

(1)不妊専門クリニック

不妊専門クリニックは不妊治療専門の病院ということで、医師には一定水準の専門知識があり、高度不妊治療なども受けられます。また他にも胚培養士がいたり、不妊専門カウンセラーがいてメンタル面もケアしてくれるところが多いです。

有名な病院の場合

その反面、有名な病院であればあるほど患者の数が多いため待ち時間が長く、また出産までを受け入れているところは少ないので、出産の受け入れ先を探す必要が出てきます。

(2)大学病院や総合病院の産科

大学病院や総合病院などは各都道府県に必ずあるので通いやすいでしょう。出産まで診てくくれる産科だけではなく他の診療科もたくさんあるので、何かあった場合の診療の連携が取りやすいことも安心材料の1つです。

ルーチン的に済まされる可能性もある

こういった病院の場合、勤務形態によっては診療の度に担当医が変わることがあります。大きな病院ですので待ち時間が長いわりには診療時間が短く、ルーチン的に済まされ細やかなケアまで行き届かないことがあります。

また、待合室で妊婦と一緒の場合があるため、そういった意味で自分自身が精神的に耐えられるのどうかも、予め考えておかなければなりません。

(3)産婦人科の個人病院

不妊治療を行っている個人病院は、担当医がいつも同じという安心感があります。治療の回数を重ねるごとに、医師や看護師などスタッフとの関係も深いものになっていくでしょう。

比較的通院しやすい場所にあることや、出産まで対応していることも安心です。

高度な治療が必要となった場合は転院の可能性がある

ただ、不妊治療の知識や経験は病院によって大きく差があり、高度な治療が必要となった場合は転院の可能性もあります。

また上記の総合病院・大学病院同様に産婦人科ということで、待合室では妊婦と一緒になることもあります。

2.不妊治療の病院を選ぶポイント

女医と患者

先程ご紹介した3つの病院の特徴をふまえて、ご自分に合った病院の種類は何かを考えていきましょう。

(1)担当が制がよいのか・診察の度に医師が変わっても大丈夫か

担当医制がよいのか、診察の度に医師が変わっても大丈夫なのかというのは、不妊治療を受ける病院選びにおいてとても大切なことです。

医師が毎回変わってしまうと、同じことを何度も聞かれたり、コミュニケーション自体にも気を使うことになりかねないので、気になる方は担当医制の病院や1人の医師で行っている病院やクリニックがおすすめです。

看護師からのポイント

看護師ポイント

このような病院であれば看護師なども人数が多すぎないので、いつも知った顔に会えるという安心感もあります。

(2)通院しやすい病院かどうか

不妊治療はとても個人差があります。ある人は始めて2ヶ月で妊娠したとしても、ある人は5年続けてもまだ妊娠しないということもあります。

受診日は自分の都合で決められるとは限らない

そして治療が始まった場合、その受診日は自分の都合で決められるとは限りません。卵胞の成長の具合、ホルモンの状態などにより、治療施行のタイミングなどが細かく決まっていることが多いのです。

「今日は受診のために仕事を休んだが、明日もまた受診するように言われた。」などということはよくあります。仕事やその他の用事よりも治療を優先させなければならないこともあるので、通院のしやすさは大変重要です。

交通機関使用の有無や所要時間をチェックしておく

自宅や職場から通いやすい病院、交通機関使用の有無や所要時間をチェックしておきましょう。特にクリニックを受診する際に車を使用する場合は、距離や移動時間と駐車場の有無も合わせて確認しておく必要があります。

「ビル内にクリニックがあり、専用駐車場がない」などということがよくあるからです。

(3)治療方針と費用はどうか

病院によって不妊治療の方針は多少異なります。不妊の原因を調べるにはどうしても検査が多くなってしまいます。身体への負担がかかる治療も多いので、なるべく身体の負担が軽い方針を考慮してくれる病院を選ぶことがまずは重要なポイントとなります。

費用も病院によって大きく差がある

不妊治療はそのほとんどが自由診療なので保険がきかないものが多く、その費用も病院によって大きく差があります。

治療が進むと、人工授精や体外受精、顕微授精などを行うことになるかもしれません。その費用1回分の平均は

  • 人工授精→約1~2万円
  • 体外受精→約30~50万円
  • 顕微授精→約30~70万円

くらいです。

この決して安くはない費用は、国や自治体からの助成金が利用できることもあります。ご自分が対象であるかはもちろん、不妊治療を受けようとしている病院がその対象であるかも重要なポイントです。

(4)病院の評判はどうか

インターネットなどで検索して、受診しようとする病院の評判を確認してみることも1つの手です。ホームページや情報サイトは、病院やクリニックのある程度の特徴や治療方針を確認することができます。

治療実績や口コミは参考程度にしておく

中には治療実績が掲載してあるところもありますが、その算出方法は個々で多少変わってきます。その病院やクリニックについての口コミやランキングも同じです。どちらもそれが全てだと思わずに参考程度にしておくようにしましょう。

(5)説明会に参加してみる

不妊治療患者の増加に伴って、今では不妊治療の流れや治療方針、治療実績などを説明してくれる説明会を行う病院も増えてきました。

不妊治療を始める前参加できるものも多いので、まずはこうした説明会に参加して、不妊治療の現状を知り、知識を深めていくこともよいでしょう。

できるだけパートナーと一緒に参加しよう

説明会に参加することで、その病院やクリニックの特徴も見えてくるというメリットもあります。また参加する際にはできるだけパートナーと一緒の方がお互いの共通理解と協力の面から考えてもよいでしょう。

(6)とにかく1度受診し、何を重要視するか再確認する

色々とポイントをお伝えしましたが、最終的にはとにかく気になった病院やクリニックを1度受診してみることです。

色々調べ、考えすぎて頭いっぱいになってしまうより、実際に病院を訪れてその雰囲気を自分の目で見て、医師や他のスタッフと話をし、自分の身体を本当に任せられるかを確認するのが一番です。

長期治療を支えてくれる病院側の対応が自分と合っているか

受診してみてその病院が合わないと感じたら、また他の病院を受診して自分に合ったところを探すことも時には大切です。不妊治療は時に治療期間が長くなるものなので、その長期治療を支えてくれる病院側の対応が自分と合っているかを確かめましょう。

3.おすすめできる病院の特徴

ガッツポーズする患者と医師

では実際に産婦人科看護師だった私がおすすめする不妊治療の病院の特徴をご紹介します。

(1)産科と同じ待合室ではない

先にも述べた通り、総合病院や大学病院、産婦人科の個人病院で不妊治療をしようとする際に、産科の患者と同じ待合室に入ることがあります。

不妊治療をしている方にとって、この赤ちゃんがいる光景は時に強いストレスとなる場合があります。

不妊外来専門の日や時間帯がある病院も

そのことをよく理解している病院であれば、産科と同じ待合室を使用したとしても不妊外来の日が産科外来と別日であったり、時間帯が分かれていたりします。

細かいことかもしれませんが、不妊治療で不安定になりやすいメンタル面にしっかり配慮を示してくれる病院はおすすめです。

(2)スタッフの対応が丁寧である

よく「受付は病院の顔」などという言い方をしますが、受付の対応の良さは病院の雰囲気を表していることが多いです。他にも検査スタッフや看護師など様々な職種が働いています。

受診時のあいさつから始まり、1つ1つの対応を丁寧に行ってくれる病院はおすすめです。

(3)治療方針やどこまで治療が可能かとその費用も含めて伝えてくれる

不妊治療を始めたい人にとって、自分の場合はどういった過程で治療が進み、どのくらい費用がかかるのかは必ず知りたいはずです。この治療方針をしっかりと説明してくれ、費用も含めてずべてを納得した状態で次のステップへ進めてくれる病院はおすすめです。

自分の病院の限界を明示してくれる病院

病院によっては人工授精までは出来るが、体外受精は行っていないというところもあります。その「自分の病院ではここまでの治療が可能」という限界をしっかりと明示してくれる病院はよい病院であると言えます。

看護師からのポイント

看護師ポイント

そして、体外受精などの次へのステップが必要となった際にはどのように次の病院を紹介して連携をとってくれるのかまで説明してくれる病院もおすすめです。

(4)患者の話をしっかりと聞いてくれる

不妊治療を始めるにあたり、カウンセリングは大変重要です。今までの経緯や現在の思い・症状、不安や疑問などをしっかりとヒアリングする時間を作ってくれる病院は信頼できるでしょう。

不妊症看護認定師や不妊専門のカウンセラーが常在している病院は特におすすめです。

4.病院側へ確認しておきたいこと

チェック項目

最後に病院選びの時に病院側へ確認しておきたいことをいくつかご紹介します。

(1)情報開示を行っている実績の詳細

インターネットが普及し何でも調べられる現代において、私たちが情報を得たいと思う際にはやはりインターネットを使用することでしょう。

各病院のホームページや関連サイトでは、病院の不妊治療に対する実績の情報を公開しているととろが増えました。先にもご紹介した通り、妊娠率が高くて評判が良い病院でも、そのままその情報を鵜呑みにせずにもっと詳しく調べてみることが大切です。

その実績の対象年齢の幅や成功した治療方法や過程などの詳細までを確認しておくことが大切です。

(2)実際にどこまでの治療が行えるか

不妊治療の流れや詳細がよくわかっていないままに治療を始めてしまうと、例えば体外受精を行う段階がきてはじめて「この病院ではできなかった。別の病院に替わらなければ」という事態になってしまうかもしれません。

そうならないためにも病院を選ぶ際には、その病院がどの不妊治療までを行ってくれるのかを確認する必要があります。

(3)妊娠~出産までの連携があるか

不妊治療の目的は妊娠であり、最終的には無事に出産を迎えることです。不妊治療を行っている専門クリニックを例に出すと、妊娠することが目的であるために、妊娠した後は別の病院やクリニックで健診を受けて、出産を迎えることになる場合が多いです。

妊娠後に自分で次の受け入れ先を探すのは大変

妊娠した後に自分で次の受け入れ先を探さなければならないようだと大変です。選ぼうとしている病院の体制が、妊婦健診や出産を受け入れているか、もし受け入れていない場合の連携病院はしっかりあるのかを確認しておきましょう。

まとめ

不妊治療を受ける病院の選び方では、まず病院の特徴や方針を知り、自分に合った納得できる病院を探すことが重要だということがお分かりいただけたと思います。

今回お伝えした内容をもう一度1つ1つ確認しながら、後悔のない病院選びを行ってください。皆さんがご自身に合った最良の病院と出会えることを願っています。


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ABOUTこの記事をかいた人

ジュプン

三児の男の子の母と看護師の両立に奮闘しながら総合病院の看護師として勤め、その勤務経験は10年以上。看護師と出産・育児との両立経験を生かし、皆さんが知りたいという内容を分かりやすくお届けしたいと思います。