母乳(おっぱい)マッサージの効果とやり方について

母乳(おっぱい)マッサージの効果とやり方

おっぱいは、出産したからといって、その日から溢れるように出てくるものではありません。

中には、出産直後から赤ちゃんが欲しがる以上に母乳が溢れるという方もいます。しかし、ほとんどの方がはじめは余り出ないおっぱいに焦ったり悩んだりしながら、毎日格闘しています。

今回は、そんな「おっぱい」の正体や、おっぱいマッサージの効果とやり方などについてまとめてみました。参考になれば幸いです。

この記事を書いた看護師

助産師・看護師jun
Junさん
・大阪府/30代
・正看護師免許
・助産師免許
看護師資格を取得し、その後、助産師資格も取得しました。助産師として働きだし15年以上になり、妊活、子育てで悩むママさんを少しでも看護師・助産師目線でサポートできる記事を執筆していきます。

1.母乳(おっぱい)マッサージの効果について

母乳(おっぱい)マッサージの効果について

おっぱいマッサージには、2つの効果があります。以下で詳しくご説明します。

(1)血流を良くして母乳の分泌を増やす

おっぱいマッサージの一番の効果は、おっぱいに流れる血液を活発にすることです。知らない方もいるかもしれませんが、母乳は血液で作られています。血流が良くなれば、おっぱいもドンドンでるようになります。

産まれて2、3日の間は、おっぱいは少ししかでませんが、少しずつおっぱいが張ってきます。張ってきだしたおっぱいにマッサージすれば、血液の巡りは促進されていきます。

おっぱいがでるようになってからも、乳房の奥の乳管がマッサージにより開くことで、乳管の詰まりを防ぎ、乳腺炎の予防につながります。

(2)強い乳首を作る

おっぱいマッサージの二番目の効果は、乳首を強くすることです。

乳首は普段、何もしなければ鍛えられることはありません。鍛えられていない乳首に赤ちゃんが吸い付くと、乳首は直ぐに切れたり、炎症を起こしたりしてしまいます。

一度傷ついた乳首は、直ぐにはもとに戻りません。クリームを塗ったり、直接授乳を中止したりして、乳首を休ませながら、回復を待つことになります。

そんな事態にならないために、乳頭マッサージが大切なのです。乳首の伸びを良くし、乳首を柔らかくすることで、赤ちゃんが飲みやすい、強い乳首が作られていきます。

2.母乳(おっぱい)マッサージのやり方

母乳(おっぱい)マッサージのやり方

妊娠中のおっぱいマッサージは、乳首を鍛え、赤ちゃんが飲みやすい乳首作りを目標に行うものです。

基本的に、妊娠中は乳首の根元から乳輪を中心にしたマッサージだけで十分です。以下でおっぱいマッサージのやり方を詳しくご説明します。

(1)伸びる乳首に育てる方法

親指、人差し指、中指の3本を使います。

3本の指を、乳首の根元より外側に置き、乳首を包むように軽く力を加えたり、離したりを繰り返します。

痛みがないなら、力を加えるだけでなく少しひっぱったり離したりたりもしてみます。これを繰り返し、伸びる乳首に育てていきます。

(2)柔らかい乳首に育てる方法

親指、中指の2本を使います。

2本の指で乳首を挟み、揉みほぐすように手を動かします。

上下左右だけでなく、360度、まんべんなく力が加えられるように角度を変えながら取り組みます。

硬かった乳首が、マシュマロみたいに柔らかくなっていきます。これを繰り返し、柔らかい乳首に育てていきます。

3.母乳(おっぱい)マッサージを行う際の注意点

母乳(おっぱい)マッサージを行う際の注意点

ここでは、おっぱいマッサージを行う際の注意点についてご紹介します。

(1)マッサージは妊娠20週を過ぎてからはじめる

おっぱいマッサージは、妊娠20週を過ぎてからはじめましょう。

おっぱいを触ると「オキシトシン」という子宮の収縮を促すホルモンが分泌されます。妊娠初期の早い時期に「オキシトシン」が分泌されると、お腹が張りやすくなり、切迫流産などの原因になりかねません

そのため、おっぱいマッサージは、少なくとも胎盤が完成する「安定期」と呼ばれる時期までは控えて下さい。

一般的には妊娠20週以降を目安とするのが良いですが、施設によっては妊娠28週以降としているところもあるため、しっかり確認する必要があります。
助産師からのポイント

助産師ポイント

マッサージをしてお腹が張ったり、いつもと何か違う感じがしたりするときは直ぐに中止して下さい。

心配なときには、主治医に相談してみることをお勧めします。

(2)痛みを感じるなら無理してマッサージしない

無理なマッサージは止め、痛みを感じない程度にマッサージを続けられるようにしましょう。

乳頭マッサージをはじめてすぐの頃は、乳頭に痛みを感じることは珍しくありません

何度も繰り返すうちにだんだんと乳頭の痛みも感じにくくなります。

続けることで乳頭がマッサージに慣れてくるというのはもちろんですが、マッサージにより乳頭自身が強くなっていくからです。

4.母乳(おっぱい)マッサージに関するよくある質問

母乳(おっぱい)マッサージに関するよくある質問

ここでは、おっぱいマッサージに関するよくある質問と、その回答をご紹介します。

Q.乳首の形が少し短いと言われたのですが、何かできることはありますか?

助産師Jun
乳首の形は、人それぞれ違うものです。

赤ちゃんにとって理想的な乳首とは「乳首の根元が少しくびれ、乳首の根元から先までの長さが1.5センチ程度ある。ひっぱると良く伸び、乳頭に触れると、ふわふわしていて硬くはない。大きすぎず、小さすぎない乳首」と言われています。

これはあくまでも理想的だとされている乳首です。確かに、短すぎる乳首は赤ちゃんが上手く乳首に舌を巻きつけられず、吸いにくいことは事実です。

しかし、乳首の長さが短くても、柔らかく伸びさえすれば何とかなるものです。

そのためには、妊娠中からの乳頭マッサージの継続が有効です。続けることで、はじめの頃とは比べものにならないくらいよく伸び、ふわふわの乳頭に変わっていきます。

Q.マッサージはどのくらいの時間行うのが理想的ですか?

助産師Jun
 何でもやり過ぎは禁物です。特に、乳頭はデリケートな場所です。

はじめはほんの数秒くらいで十分です。1分圧をかけると、痛すぎて我慢できない方もたくさんいます。

慣れてきたら、10秒、20秒と徐々に時間を増やしていき、マッサージの圧も強めていけると理想的です。

先に紹介した、乳頭から乳輪にかけてのマッサージの最終目標時間は左右5分ずつくらいが理想的です。

マッサージにとって、何より大切なのは継続です。まずは、毎日の生活の中でマッサージの習慣化に取り組んで下さい。

お風呂の中で、トイレの中で行うなど、決めてしまうことをお勧めします。

中でもやはり一番は、入浴中です。マッサージに取り組みやすい理想的な環境です。

Q.右の乳首より左の乳首が硬い気がしますが、左右差ってあるものですか?

助産師Jun
 乳首に限らず、人の身体には左右差があるものです。右の乳首に比べ、左の乳首が硬いということもよくあります。

どちらも柔らかく、どちらも伸びが良い乳首にすることが理想的です。

左の乳首が硬いままだと、赤ちゃんも右の乳首を好むようになります。それでも、毎日吸わせていくことで、徐々に左右差は減っていきます。

しかし、はじめに好んだ乳首ができてしまうと、反対側が吸いにくくなるのも事実です。

今できることは、硬い左の乳首を念入りにマッサージすることです。毎日マッサージ続けることで、左右差は確実になくなります。

Q.妊娠中お腹がよくはるので医師からマッサージは止められています。何もしていなくても、出産後赤ちゃんに吸わせられますか?

助産師Jun
まずは、自分のおっぱいの状態を確認してみて下さい。先に紹介した理想的な乳首と比べてどうでしょうか。

中には、はじめから何もしなくても、赤ちゃんが吸いやすい理想的な乳首の持ち主の方もいます。

もし「理想的とは少し違う乳頭だな」「理想的からはかけ離れた乳頭だ」と感じてもガッカリしなくて大丈夫です。

今無理しておっぱいの手入れをすると、お腹の張りが増え、早産になると大変です。

早産徴候があっても、妊娠37週の正期産の時期に入れば、心配することなくマッサージできます。

それからでも十分間に合います。毎日コツコツ続けると、数日間で乳首の変化を感じられるはずです。

完璧な乳首ではないと落ち込んだりせず、赤ちゃんのために手入れをしていることに自信を持って下さい。

Q.1人目のときおっぱいがあまりでませんでした。今回はできるだけ頑張りたいのですが、何かしておくと良いことはありますか?

助産師Jun
1人目の赤ちゃんにおっぱいをあまりあげられなかったお母さんの中には、次こそはと意気込む方もおられます。

しかし、あまり無理をすると良い方向には進みません。

考えてみて下さい。1人目の赤ちゃんと、今回お腹にいる赤ちゃんは別人です。

1人目の赤ちゃんにおっぱいを十分あげられなかった理由は分かりませんが、当時はそれがベストな選択だったのではないでしょうか。

前回できなかったから、今回こそはと頑張りすぎないことが一番です。

同じ乳首でも、赤ちゃんと乳首の相性がよければビックリするほど良く吸い付いてくれることもあります。

逆に、1人目は良く吸ったのに、2人目の赤ちゃんはあんまり吸わないということもよく聞く話です。

今は、できる範囲でマッサージを続け、前回と比べるのを止めてみる、というのが一番ではないでしょうか。

まとめ

おっぱいマッサージにおいて一番大切なことは、産まれてくる赤ちゃんを想い、おっぱいをあげられる日を楽しみに過ごすことではないでしょうか。

赤ちゃんにおっぱいをあげられるのは、お母さんの特権です。

例え、今は赤ちゃんが吸いにくいおっぱいでも、マッサージを続けることでどんどん状況は改善されていきます。

産まれてくる赤ちゃんのために、少しずつ、今できることからはじめていきましょう。頑張って下さい。


ナース・ティーチャーの記事があなたのプラスになれば、シェアお願いします。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人

jun

【大阪府/30代/正看護師免許/助産師免許】助産師として働きだし15年以上になりました。読んだ方が、「また明日も頑張ろう」と気持ちを後押しできるような記事が書けるよう、頑張ります。