流産後の妊娠はいつから?タイミングと注意点

流産 妊娠 タイミング

妊娠して授かった命ですが、すべての女性が何も問題なく出産まで辿り着けるとは限りません。

中には妊娠途中に「流産」という形で授かった命を亡くしてしまうこともあるのです。

そんな流産を経験した女性の身体と心の負担は計り知れず大きなものです。

流産後の女性の身体と心はどうなっていて、どのように回復へと向かうのでしょうか。

そして「また赤ちゃんを授かりたい」と次の妊娠を考えるとき、その妊活再開に良いタイミングはいつなのでしょうか。

ここでは流産後の女性の身体と心の状態を知り、次の妊娠へ向けてのタイミングと注意点についてご紹介します。

産婦人科の看護師をしていた私自身も実は流産の経験があります。その時の様子も交えながらより具体的にお話していきます。

この記事を書いた看護師

元看護師ジュプン
ジュプンさん
・福岡県(現在海外在中)/41歳
・正看護師免許

三児の男の子の母と看護師の両立に奮闘しながら総合病院の看護師として勤め、その勤務経験は10年以上。看護師と出産・育児との両立経験を生かし、皆さんが知りたいという内容を分かりやすくお届けしたいと思います。

1.流産後の女性の身体はどうなっているの?

落ち込む女性

流産には稽留流産、自然流産などいくつか種類がありますが、どのような形の流産でも普段以上の出血やホルモンバランスの崩れなどの影響で心身ともにかなりの負担がかかっているため、しっかりと身体を休める必要があります。

また、子宮内に胎児や胎盤などが留まってしまい手術(子宮内容除去術)をした場合は、その後の子宮内や膣などの炎症にも注意が必要です。

 

1週間ほど経つと排卵や生理が元に戻ってくる

流産後は一般的に術後1週間以内に産婦人科の術後診察があり、その診察に問題がなければ診察終了となります。

流産後はゆっくり身体を休めることが大切であるため、その術後診察がある1週間位は様子を見ながら医師の指示に従い、無理をせず過ごしましょう

1週間ほど経つと、続いていた出血も自然と治まって、次第に排卵や生理も元に戻ってきます。

もともと生理不順だった人は、出血が止まらなかったり、さらに周期が乱れてしまい、生理自体が来なくなってしまったりすることもあるため、様子を見ながら医師に相談してください。

 

2.流産後はいつから妊活を再開していいの?

女性の手を握る男性

流産後の妊活は、最低でも以下の条件を満たしたタイミングで行うことを推奨します。

  • 生理が再開されている
  • (手術をした場合は特に)生理再開から3ヶ月以上経っている
  • 気持ちが安定している

流産後に妊活を再開する目安は、再度生理が始まってからです。

流産後の経過が問題ない場合、次の生理は流産の処置が終わった1~2ヶ月後に始まることが多いです。

生理再開には個人差があり、早い人では2週間で来る場合もありますし、2ヶ月以上かかる場合もあります。

 

(1)生理が来たからといって排卵しているとは限らない

周期が安定した人は流産後の子宮の状態が落ち着けば生理が来るため、焦らず待ちましょう。

しかし生理が来るようになっても、排卵しているとは限りません。

排卵がきちんとされているかは、基礎体温をつけたり、排卵検査薬を使ったりして確認できます。

看護師からのポイント

看護師ポイント

しっかりとした判断を求める方はやはり病院での排卵検査をお勧めします。

病院では超音波や尿検査を行って排卵日を確定し、タイミングなどの指導も合わせて行われます。

自分だけではわかりづらいことも医師や看護師に確認できるため、安心できることも多いでしょう。

 

(2)手術をした場合は生理再開から3ヶ月様子を見る

生理が再開したからといってすぐ妊活を再開することは、手術をした場合は特におすすめしません。

というのも、妊活再開のもう1つの目安は子宮の回復だからです。

 

手術後の子宮内膜の回復に3ヶ月位かかる

手術が不要だった場合も、胎児や組織などが子宮内に残り手術をした場合も、その子宮は綺麗にリセットされた状態になっています。

この状態は受精卵の着床に適した状態と言えるため、一般的に妊娠の確率が高まると言われています。

しかし、流産直後はいくら子宮の中が綺麗になっているからとはいえ、子宮の機能自体が完全に回復しているとは限らないため、もし妊娠したとしてもまた流産になる確率が高いということも分かっているからです。

特に手術の後は、子宮内膜が薄くなってしまうことがあり、この回復には3ヶ月位かかると言われています。薄くなった内膜では受精卵が着床しづらいのです。

看護師からのポイント

看護師ポイント

生理の再開と合わせて、数回生理を見送ってホルモンバランスの安定と子宮の機能回復を待ってから妊活を再開すると良いでしょう。

ホルモンバランスや子宮内膜の厚みなどと確実に知りたい方は、病院で検査することができますので活用してみてください。

 

(3)気持ちが安定していることも大切である

ホルモンバランスが乱れると妊娠しにくくなってしまうため、気持ちが安定するのを待つ必要があります。

流産の深い悲しみからなかなか抜け出せない方も多いでしょう。

「悲しいけど、前に一歩踏み出したい」「この悲しみはまた妊娠したら癒えるのではないか」などと次の妊娠を考えたくなる気持ちもとてもよく分かります。

しかし、流産後は身体の変化から、女性ホルモンバランスが乱れている状態です。

妊活再開の許可が医師から出たといって焦って妊活を再開し、悲しみも癒えず不安定な気持ちのままでまた次の流産の心配をしてストレスがかかってしまうと、さらに女性ホルモンのバランスが乱れてしまい悪循環となります。

 

自分自身の心としっかり向き合うことが大切

3回生理を見送ったほうが良いと述べましたが、人によって様々な考えがあり状況も違います。

実際に産婦人科外来でも次の妊娠を早く望む方や、1年くらい経ってやっと妊娠の希望が出てきた方もいました。

私の実体験を通してですが、一般的な期間で次の妊娠を考えるのではなく、自分自身の心としっかり向き合い、パートナーともよく話し合ってから妊活を再開することが、身体と心の面から見ても良いタイミングであるでしょう。

私の場合、医師からは1回目の生理が来た段階で妊活再開の許可が下りていましたが、まだ自分自身の心が落ち着いておらず、再開する気にはどうしてもなれませんでした。

3回目の生理が来た頃には落ち着き「あぁ、やっぱり赤ちゃん欲しいな」と自然と思えるようになったのです。

 

3.流産後の妊娠で気を付けることは?

台所でくつろぐ女性

流産後の妊娠で気を付けることについてご説明します。

 

(1)何よりも落ち着いた気持ちでいる

流産後に待望の妊娠をした場合、嬉しい反面、また流産してしまうのではないかという心配が沸き起こってくるかもしれません。

しかし妊娠にとって、何よりも心配や不安から来るストレスが良くないことは、前述の通りです。

心の安定は身体の安定に繋がります。必要以上に神経質にならず、身体に負担を掛けない程度の普段通りの生活をおすすめします。

 

(2)仕事や家事量を調整し重い物を持つなどしない

私は流産後の妊娠でも夜勤を行っていました。上の子がいたため、家事・育児を普段通りにこなしました。

しかし、多少の手抜き家事やおおらかな育児(自分の気持ちの面ですが)、夫にもっと頼る、夜勤回数の調整など、出来る限り自分の負担を減らすようにしました。

この仕事量や生活パターンの調整は、産婦人科外来でも妊娠初期の指導としてお話していることです。

 

ハードな仕事をせずに切迫流産のリスクを減らす

流産の多くは染色体異常による胎児側の原因で、それを予防することは難しいものの、切迫流産のリスクを減らす努力は自分でも可能です。

外来を受診した切迫流産の方の中には立ち仕事が多く、私と同じく看護師のようなハードな仕事をしていた方も多かったのは事実です。

流産後の妊娠が分かったら、まずは重いものを持たないことや仕事や家事量の調整などから始めましょう。

職場や家族の協力を得て、無理をせず、なるべくゆったりと構えて成長を待ちましょう。

 

(3)自己解決せずにもっと病院に頼る

私が看護師として多くの妊婦さんと関わってきて思うことは、もっと病院に頼っていただきたいということです。

インターネットの情報が網羅している現在、色んなことが調べられるようになりました。

ちょっとした変化や異常、不安なことをインターネットで調べ、照らし合わせる方も少なくありません。そして自分で判断される方もいます。

しかし、異常も不安も自分で解決しようとせず、多くの症例を診てきた専門家の言葉をもっと取り入れることをおすすめします。

看護師からのポイント

看護師ポイント

「こんなこと聞いたら恥ずかしい」「何回も聞くのは失礼じゃないか」などと考えずに、一つ一つ丁寧に解決して、不安を取り除いていきましょう。

 

まとめ

流産は本当に辛いものです。

子供を亡くした悲しみは一生忘れないものですが、前向きな気持ちを持って進むことができるかどうかは自分次第です。

流産後はしっかりとパートナーと話し、焦らずにご自身の身体と心が落ち着いた状態でまた新しい命がやってくることを待ちましょう。

そして、是非病院も上手に活用してください。この記事が少しでも皆さんの手助けになれば幸いです。


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ジュプン

三児の男の子の母と看護師の両立に奮闘しながら総合病院の看護師として勤め、その勤務経験は10年以上。看護師と出産・育児との両立経験を生かし、皆さんが知りたいという内容を分かりやすくお届けしたいと思います。